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最新記事【2006年06月19日】

厚生労働省が行なった平成17年の死亡数を死因順位別に見てみますと、日本人の死因の第1位は、悪性新生物(がん)で32万5885人、第2位は心疾患(心臓病)17万3026人、第3位は脳血管疾患(脳卒中)13万2799人という結果になっています。これら3つは、以前は加齢によって発病すると考えられていたために、「成人病」と呼ばれていましたが、現在は生活習慣の乱れから起こるいわゆる「生活習慣病」と呼ばれています。

心臓病、脳卒中を引き起こす原因の動脈硬化の他に、生活習慣病とされるものには、高血圧、高脂血症、糖尿病、心筋梗塞などがありますが、いずれも加齢によるものや遺伝性などの要素とともに、食事、睡眠といった生活リズムの乱れ、運動不足、過労、ストレスなどが大きな引き金とされています。また、食生活や生活環境が大きく関係しているという観点では、がんも生活習慣病ということがいえるでしょう。

生活習慣病のきっかけとなるのは太ること、つまり「肥満」です。太っている人イコール生活習慣病患者というわけではありませんが、肥満の人が生活習慣病にかかる確率というのは、体重が正常値の人に比べはるかに高くなっています。

厚生労働省が2000年に、21世紀における国民健康づくり運動として「健康日本21」をスタートさせました。この運動では、健康寿命の延伸等を実現するために、2010年度を目途とした具体的な目標等を提示するということが行なわれています。

この「健康日本21」スタートから5年経過した2005年に、厚生労働省は予定期間の半分が経過したということで、一部の項目について調査を開始しました。最新の結果を見ると(平成17年度)、男性ではいずれの年齢階級においても、肥満者の割合が20年前(昭和59年)、10年前(平成6年)に比べて増加しており、30~60歳代男性の約3割が肥満という結果が出ています。ちなみに女性では、20~40歳代で低体重(やせ)が増加しており、20歳代の約2割が低体重(やせ)となっています。

平成16年 国民健康・栄養調査結果の概要について
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/05/h0508-1.html

データを見て、自分の生活習慣が該当すると思われた人も少なくないのではないでしょうか。そこで、食習慣に関するチェック項目を設けてみました。あなたの生活習慣を自己チェックしてみて下さい。

(食習慣)
□ 1日の食事回数が決まっていない
□ 朝食は食べないことが多い
□ 食事のつど、満腹になるまで食べてしまう
□ 22時以降に夕食や夜食を食べる
□ 毎日ように間食する習慣がある
□ 休憩時間には、お茶よりコーヒーやジュースを飲むことが多い
□ 食事は外食やコンビニ弁当が多い
□ 食事はひとりで食べることが多い
□ インスタント食品や濃い味つけのものが好きだ
□ 野菜料理はどちらかというと苦手だ
□ 魚料理より肉料理が好きだ
□ 早食いの傾向がある

いかがでしょう。チェックした項目の数が多いほど、生活習慣病にかかる確率が高いということになります。あなたはいくつチェックがつきましたか?

この調査を見てみると、現代人の生活習慣がどういった状況なのかが一目瞭然です。喫煙状況では、現在習慣的に喫煙している者の割合は、男性では30歳代が最も高く約6割、20、40、50歳代で約5割、女性では20~30歳代で最も高く約2割となっています。

運動習慣の状況では、運動習慣のある者の割合は、成人の男性で約3割、女性で約2.5割となっており、運動習慣のある者の割合が高いのは、年齢階級別に見ると、男性の60歳以上、女性の50歳以上で高く、その他の比較的若い年齢層で低い傾向が続いています。

また、朝食の欠食率では、平成11年以降、全体的に男女とも増加か続き、朝食の欠食率は、男女とも20歳代で最も高く、男性で34.3%、女性で22.0%、その後、年齢とともに低くなっています。特に、20歳代の一人世帯に限った朝食の欠食率は、男性で約7割、女性で約3割と、男性が5割を超える数値を示しています。

平成16年 国民健康・栄養調査結果の概要について
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/05/h0508-1.html

データを見て、自分の生活習慣が該当すると思われた人も少なくないのではないでしょうか。そこで、運動習慣に関するチェック項目を設けてみました。あなたの生活習慣を自己チェックしてみて下さい。

(運動習慣)
□ 自分は運動不足だと感じている
□ とくに定期的な運動は行なっていない
□ 汗をかくような運動をすることはまれだ
□ 外出するよりも家で過ごすほうが好きだ
□ 休日は家でゴロゴロすることが多い
□ 歩くよりも車や自転車を利用することが多い
□ エスカレーター、エレベーターは必ず使う
□ バスや電車はできるだけ座る
□ 体のこりや硬さを感じることがある
□ 家事をやるのが面倒に感じる
□ 仕事はデスクワーク中心だ
□ 10年前と比較して体重が増加傾向にある

いかがでしょう。チェックした項目の数が多いほど、生活習慣病にかかる確率が高いということになります。あなたはいくつチェックがつきましたか?

生活習慣病のきっかけとなるのは太ることと述べましたが、肥満は血圧を高くすると同時に、血液中の中性脂肪やLDLコレステロール、血糖値の量を増やすからです。それらは、高脂血症や糖尿病へとつながっていき、さらには動脈硬化や脳血管障害、虚血性心疾患といった大変おそろしい病気へと進行していく可能性があります。そうした二次的な症状まで含めると、生活習慣病に端を発した病気や症状は数限りないといえます。

実際にどういう病気が生活習慣病と呼ばれているのか、簡単に確認してみましょう。

(食習慣が原因とされる生活習慣病)
糖尿病(成人型)、肥満、高脂血症、高尿酸血症、循環器病、大腸がん、歯周病、骨粗しょう症など
(運動習慣が原因とされる生活習慣病)
糖尿病(成人型)、肥満、高脂血症、高血圧、骨粗しょう症など
(喫煙習慣が原因とされる生活習慣病)
肺扁平上皮がん、慢性気管支炎、肺気腫、循環器病、歯周病など
(飲酒習慣が原因とされる生活習慣病)
アルコール性肝疾患など

かつては成人だけがかかる病気とされ、それゆえに「成人病」と呼ばれていた生活習慣病ですが、それが生活習慣病と呼ばれるようになったのは、病気の原因が加齢だけでなく、食生活や運動不足、喫煙、飲酒といった、生活習慣の乱れや誤った生活習慣から引き起こされるということが、明らかになってきたからです。

生活習慣病が恐ろしいとされるのは、自覚症状がないままに、重篤な病気に進んでいく可能性があるという点です。自覚症状がないということは、定期的な健康診断で異状が発見されない限り、そのまま放置されてしまうということになってしまいます。糖尿病や高血圧、高脂血症などは、自覚症状が出たときには“時既に遅し”なのです。

自分の健康状態を把握する最も確実な方法は、定期的に健康診断を受診することです。検査の結果については、勝手な自己判断をしないで、正常値の範囲内であっても医師のアドバイスに従うようにしましょう。

最近の研究では、さまざまな生活習慣病には、消化管の間の脂肪組織(内臓脂肪)が深く関わっているということがわかってきました。つまり、この内臓脂肪が原因の肥満(内臓脂肪型肥満)は、生活習慣病に罹患(りかん)しやすい状態であるということになり、その状態を指す「メタボリックシンドローム」という言葉が、にわかに注目されるようになりました。

「メタボリックシンドローム」の定義は、「過食や運動不足によって内臓脂肪が蓄積し、複数の生活習慣病を合併(重複存在)する状態」とされています。ここで挙げられている生活習慣病名は、高血圧症、高脂血症(コレステロールやトリグリセリドの高値)、糖尿病(インスリン抵抗性)があり、それは動脈硬化危険因子とされているものでもあります。2004年4月に発足したメタボリックシンドローム診断基準検討委員会では、「耐糖能異常、高脂血症、高血圧を合併する動脈硬化易発症状態」と定義しています。

メタボリックシンドローム」の原因は「内臓脂肪型肥満」と述べましたが、ひとくちに肥満といってもその状態によって分別されます。消化管の間に脂肪が蓄積するのが「内臓脂肪型肥満」で、このタイプの肥満者の体型から「リンゴ型肥満」とも呼ばれています。一方、主に下半身の皮下に脂肪が蓄積するのが「皮下脂肪型肥満」で、これはこのタイプの肥満者の体型から「洋ナシ型肥満」とも呼ばれています。

それぞれの肥満は、体のどの部分に脂肪がつくかの違いで分かれていますが、「皮下脂肪型肥満」は外見からすぐに肥満と判断できるのに対して、「内臓脂肪型肥満」は外見からは判断がつかないことがあるため、「隠れ肥満」と呼ばれることがあります。一見してやせている、あるいは普通体型とされる人でも、重症ではないにしても内臓脂肪型肥満であることがあるからです。内臓脂肪の測定は、おへその高さで腹部CTスキャンを撮影し、断面の面積から算定されます。

内臓脂肪というのは、刺激に敏感で蓄積されやすいため、運動不足や糖類の過剰摂取により、あっという間に溜まってしまいます。内臓脂肪が溜まると、肺、胃、腸といった器官が圧迫され、機能が低下します。また、脂肪が小腸や大腸を支えている腸間膜内にあるため、分解されると肝臓に取り込まれやすく、その結果、脂質や糖質の代謝異常、糖尿病、高脂血症、高血圧、動脈硬化、痛風、胆石症、尿路結石などの合併症を起こしやすくなります。これが危険視される大きな要因です。

一方、皮下脂肪は、長年に渡って少しずつ蓄積していったもので、ある程度溜まるとそれを減らすのは困難なのが特徴です。しかし、分解されても肝臓に取り込まれることなく体内を循環するため、内臓脂肪と違って、合併症を併発する可能性は少ないようです。

溜まりやすく、かつ危険な内臓脂肪ですが、運動や食餌制限による効果が早く表れるのも、実は内臓脂肪なのです。

メタボリックシンドローム対策ガイド

岩盤浴やデトックスなどの健康関連の話題がよくメディアで取り上げられていますが、メタボリックシンドロームもまたよく耳にする言葉の一つですよね。メタボリックシンドロームは日本人の生活習慣の乱れが招いたともいえる病気ですが、症状がはっきりと出ないため、不安に思っている方も多いのではないでしょうか。当サイトでは、メタボリックシンドロームに関する知識をはじめとして、日本人がおちいりやすい病気や、生活習慣病に関する知識や予防法をご紹介します。