インスリン抵抗性と高インスリン血症
すい臓から分泌されるインスリンがきちんと働いていれば、血液中に増えた糖は正常に処理されて、食後に血糖値が上がってもそれは徐々に下がります。ところが、内臓脂肪が溜まっていると、インスリンの効力が弱まり、インスリンが分泌されても血糖が下がらない状態になります。これをインスリン抵抗性といいます。
内臓脂肪が増加するに伴って、脂肪組織では慢性の炎症状態が引き起こされ、その結果、脂肪細胞からの分泌因子であるMCP-1(ヒト単球走化活性因子)、TNFα(腫瘍壊死因子)、IL-6(インターロイキン-6)が変化して、全身のインスリン抵抗性を誘導すると考えられています。
インスリン抵抗性になると、体内にあるインスリンの量が同じであっても、血糖の吸収利用が低下し、血糖が下がりにくくなります。その結果、血糖を正常にするためにはより多くのインスリンが必要になります(高インスリン血症)。この状態が長く続くと、すい臓のインスリン分泌機能が疲弊して血糖値が上昇し、糖尿病を引き起こします。